ロボット紹介と先輩のお話

はじめに

reRo所属のロボトレース競技をしている野村です.ブログを書くこと自体初めてなのですがせっかく自分が参加している競技でアドベントカレンダーがあるので書かせていただこうと思います.参考になるか分かりませんが思うがままに書こうと思います.

昨日は,しろめさんの新社会人の買ったものでした.社会人になってマウスを続けようとするとまず環境を整えるのが大変そうですね.最近,色々と話を聞いていると社会人でマウスを続けている人は凄いと思います.今のところ自分はできる気がしません(笑)

ロボットの紹介

特別な機体ではありませんが簡単に紹介していこうと思います.

hayabusa2.2

マシンスペック

スタンダードなスキッドステアの4輪駆動になっています.

機体重量:138g

バッテリー:3S

駆動用モータ:DCX12L

CPU:STM32F405RGT

モータドライバ:DRV8874

IMU:ICM20648

吸引ファン:2個(ターボファン

 

設計思想

今年から吸引が解禁になって製作した最新機体です.

モータ

昨年のロボトレース界隈ではモータはDCX10Lがスタンダードでした.そのため当初はDCX10Lを使用したhayabusa2.1を作成しました(以下の写真の右).

hayabusa2.2と2.1

同じシリーズのためほとんど見た目が変わりません.

DCX10Lでも昨年の押し付けよりも全体的に速度が出せました.ただし,DCX12Lに比べるターン速度と加速度が明らかに劣っていました.やはり吸引するとなると結構なモータトルクが必要だと感じました.そこでDCX12Lを使ったhayabusa2.2を製作しました.

吸引

使用しているファンは,ターボファンです.同級生の桜井さん(姉御)が設計したのを使っています.2個のファンで500gぐらい吸ってます.スカートはdigi-keyの袋を使ってます.最初は,秋月のスカートだったのですが走ってて柔らかい方が良さそうだったのでdigi-keyになりました.

タイヤ

昨年の押し付け機体からタイヤに巻いてあるスポンジを変えました.昨年のと比べて結構固くなりました.いいスポンジを探すに色々な店に行き硬さを調べながら見つけました.私的によかったのはダイソーに売っている家具とかに貼るスポンジです.結構固くて良さそうです.ただ白というのが見た目的にちょっと気になります.

 

戦歴

このロボットの簡単な戦歴を紹介

  • 中部地区大会2023 3位
  • 東日本地区大会2023 準優勝
  • 全日本学生大会2023 優勝

 

 

以上,簡単なロボットの紹介でした.もし気になることがあればDMでも大会で声をかけて頂けると嬉しいです.

 

先輩のお話

ここからは,話が変わって同じreRo所属の先輩のお話です.

私には,2学年上のi7先輩と呼ばれている先輩がいます.i7先輩のi7はCPUが由来らしいです.詳しい話はよく知らないので本人に聞いてみてください.本名は下鳥先輩です.

私がロボトレースを始めるきっかけと優勝まで速くなれたのは間違いなくi7先輩のおかげなので過去のトレーサーと共に紹介させて頂きます.個人的な話が多いので適当に読んでいただければ幸いです。.

ロボトレースを始めたきっかけ

私が,大学に入学したときはちょうどコロナで入学式も対面授業もサークルもありませんでした.ですが,reRoは厳密にはサークルではないので数人だけ活動していました.私は高校の先輩がいたので入れてもらい活動を始めました.そこで隣になったのがi7先輩です.最初は,身長が高くて全身真っ黒なので怖かったような気がします.そんな,i7先輩が製作していたのがロボトレースでした.ライントレースは高校の時に少しやったことがあったので興味があり,挑戦することにしました.

初のロボトレース製作

reRoの先輩達は,プリント基板を使ったロボトレースが製作していました.なので,私も初めてプリント基板の設計をしました.そこでもi7先輩に教えてもらいながら開発しました.今思えばググればいくらでも出てくるような簡単な質問ばかりしていました.ですが,i7先輩に丁寧に教えてもらったのを覚えてます.そんなんでできたのが初号機sanatabasuです.

初号機(sanatabasu)

製作したからには,走らせたくなりプログラミングを始めましたがC言語は少しは書けるもののSTMマイコンを使うのも初めてだったのでまたi7先輩に教えてもらいました.何とかライントレースするようになりました.そこから,アルゴリズムを教えてもらい,自分で何とか加減速走行まで実装しました.

そのタイミングで,全日本学生大会2021が行われ参加しました.はじめてマイクロマウスの大会です.色々準備をして大会に望みました.

結果はスイッチの押しミスで加減速走行出来ませんでした.

 

二機目の製作

全日本大会2021に向けて二機目はやぶさを製作しました.

はやぶさ

初号機の問題点を修正した新機体です.打倒i7先輩で作りました.そこそこな速度も出せたので全日本大会でi7先輩に勝てるかもと思っていました.学生大会のようなUIミスが起きないようにもしました.

結果は,本番でコースのサイドマーカーを剥いでしまい加減速走行できませんでした.あの全日本大会でサイドマーカーを剥いだのは,私です.すみません.

一方i7先輩は本番で加減速できない私を横目にしっかりタイムを出して全日本大会で入賞してました.

二機目の改良

3年生になりそろそろ何としても勝たなくてはということで押し付けに手を出しました.

はやぶさ改良

配線やプロペラの振動やら結構苦労しました.緊急停止が働かずコースアウトしたら手を怪我する覚悟で抑えなきゃだし.

何とか,プロペラの効果が得られたころ東日本地区大会2022がありました.そこで,初めて加減速走行が成功しました.初めて加減速ができて安堵しました.i7先輩は,まだ押し付けをつけていなかったので初めて勝ちました.

さらにそれから,学生大会2022が開催されました.i7先輩も負けじと押し付けをつけてきての勝負でした.

結果は,私が優勝でi7先輩が準優勝でした.

学生大会2022

嬉しかったですね.i7先輩に勝てたこともそうですが二人で優勝,準優勝したのが嬉しかったです.

あと,このころからreRo内でロボトレースをする人が増えました.i7先輩は面倒見がとてもいいので後輩たちにアドバイスをよくしていました.

 

i7先輩の逆襲

穏やかなi7先輩ですが,負けたまま黙っててはくれませんでした.全日本大会2022に向けて新機体を作り始めてました.i7先輩は大会一週間前までインターシップだったのですが帰ってきて爆速で製作して大会に挑んでました.私は,プログラムを改良したりして調子は悪くはありませんでした.

そんな全日本大会2022の結果は,i7先輩が3位で私は4位で敗北しました.

全日本大会2022走行後

i7先輩の嬉しそうな顔がマスク越し(写真の右)でもわかりますね.悔しかったです.

ですが,気づけば私も全日本大会で入賞できるほどのレベルになっていました.さらに,上位者の社会人との交流も増えていました.youtubeで何度も見た,u本さんやE藤さん,h井さん,f澤さんなどなど,お話する機会がとても増えました.マイクロマウス界隈は,皆さんオープンな方が多く色々なことを教えていただきました.私は,聞いた話はi7先輩によく共有してました.というか私の性格的に黙ってられなかったです(笑).聞いたI7先輩と私は,それぞれ実装してタイムを削りあっていました.

i7先輩最後の学生大会

先日,全日本学生大会2023が開催されました.i7先輩は,今年で卒業なので最後の学生大会です.本当は,先輩最後の学生大会なので優勝で花を持たせた方がいいのでしょうが私も2連覇がかかっているので真剣勝負です.お互い吸引機体を開発し,reRoのコースではほとんどタイムが変わりません.ですが,1ヶ月前にi7先輩が「学生大会の6日前から前日まで学会発表でタイに行ってくる」といい始めました.日本に着くのは大会当日の朝だそうでそこからバイクで向かってくるとのことでした.間に合うのか!?と思いつつ,私はゆっくり調整しようと思ってました.大会6日前にi7先輩はタイに出発し,私は調整を始めようとしたところで静電気で基板が燃えました.急いで,新しい基板をはんだ付けしたのですがなぜか走ってリセットがかかる.結局,よくわからない方法で大会の3日前に起こらなくなりました.なので,学校で調整できたのは二日前に少しでした.もう壊したくなかったので前日の試走会はあまり走らせず観客になってました.

大会当日の朝に日本に付いたi7先輩はバイクで駆けつけてギリギリ何とか間に合いました.

走行順は,去年と最近の地区大会の結果からi7先輩,私の順番でした.出走順最後というのはとても嫌ですね.

結果は...

お時間があれば動画をご覧ください.

www.youtube.com

 

 

 

www.youtube.com

私が二連覇は果たし,i7先輩が準優勝でした.嬉しさのあまり変なガッツポーズをしちゃってます(笑).

さらに,3位もreRoとなりロボトレース競技は,reRoが独占しました.嬉しいです.

全日本学生大会2023

 

 

後輩へのパワハラ

私も気づけば4年生になり後輩が結構いるようになりました.後輩にもロボトレースをやっている人がおり,たまにi7先輩のように教える機会も増えてきました.ただ,私の良くないところでできそうな後輩がいるとどうしても速く開発してほしくなってしまいパワハラみたいになってしまっているようです.その被害者となったのが後輩の筒井君です.それでも筒井君は本当に開発し,今回の学生大会では4位まで速くなりました.後輩が速くなるのは素直に嬉しいですね.ただ,筒井君は今年のアドベントカレンダーに登録していて爆速開発の話をしているので,色々と私のことで文句言われそうですね(笑).

先輩は,催促しないで後輩が困ってそうだったり,聞いてきたときに教えるぐらいでちょうどいいのだろうと思いました.

i7先輩への感謝

記事を書きながら振り返るとi7先輩おかげここまで上位に入れるようになったなと改めて感じます.本当に頭が上がらないですね.さらに,i7先輩は,面倒見もいいため昨年の学生大会では団体賞を頂きました.その話は昨年のアドベントカレンダーのi7先輩の記事をご参考に.

2022年度ロボトレーサの紹介&チームで強くなるために実践してきたこと

さらに,今年はreRo杯という大会を開催し,色々な人と交流しました.その話は今年のアドベントカレンダーで書くそうなのでお楽しみに.

 色々と教えてもらえる先輩としても,競い合えるライバルとしてもi7先輩には,とても感謝しています.来年度以降社会人になり忙しいと思いますが今後とも大会に参加してくれると願っています.

ちなみに最近は,i7先輩が家にきて唐揚げを勝手に作り,一緒に食べてお腹がいっぱいになると帰って行きます.変な人です.

唐揚げ結構美味しい

 

最後に

以上がロボットの紹介と先輩のお話でした.先輩の話は身内ネタばかりで申し訳ございませんでした.競い合える人がサークル内にいるというのはとても恵まれてると思います.次回の全日本大会でまたi7先輩に負けないようにしっかりと準備しなきゃですね.i7先輩が卒業した来年度以降も強いreRo目指して精進していこうと思います.今後ともreRoをよろしくお願いいたします.

 

明日は,木村君の「学生大会の感想」です.学生大会では,2種目出場していてどちらも入賞していました.1種目ですら大変なのに2種目で入賞とは,さすがです.